TGS2005とか

今回はMSと任天堂のそれぞれの講演(基調講演は事前エントリが必要だがタダだしな)があって、かつ任天堂の岩田さんの講演っつーことで聴いておきたいな、という事で各社のブースよりメインはこっちってことで受講。

…正直、MSの講演はxbox360のソフト紹介とLiveのデモくらいでインパクトは全くと言っていいほどナシ。ぶっちゃけ雑誌記事と同じ程度のプレゼンっていったところなんで軽くスルー。あ、一つだけ。いつもは結構強気なMSだけど、ハードウェアスペックとしては「xbox360PlayStation3のスペックは五分五分でしょう」って言ってたのは好感が持てたかな(笑)。MSとしても、このくらいのハードウェアスペックになれば、一般的なゲームユーザに対してはそれほどスペック自体が購買意欲をかき立てるためのスパイスにはならないって事はわかってるってことの言い換えだからね。フツーの人は、「わー今のウチのゲーム機(まぁPS2だね)よりキレイな画面だねー」程度なワケだからな(苦笑)。

で、本題。今回の講演でのテーマは「ゲーム人口の拡大」ということで、そのテーマに沿って3つの具体的なミッションを説明。

1) ゲームから離れてしまった人を呼び戻す
2) ゲームをしていない人を呼び込む
3) ゲーム初心者だけでなく熟練者にも楽しめる商品の提案

そのミッションに対しての任天堂の回答、ということでどのようなプロダクトをリリースしてきたか、ということについて解説。

(1)への回答が「ファミコンミニ」、(2)への回答が「NDS」、(3)への回答が「nintendogs」「脳を鍛える大人のDSトレーニング」「やわらかあたま塾」ということで、まさに正論中の正論。実際、各部屋にPSXがあって、既発売ゲーム機のほとんどがあり、まぁ話題のタイトルはそれなりに買っている、公私ともにゲームまみれの俺を擁する我が家ですら、他の家族がもっぱら遊んでいるのは「太鼓の達人」と「大人のDSトレーニング」だからなー。あ、「Operator's Side」だけは自分ではプレイしなかったもののリビングでプレイしている時は興味を持ってずーっと見ていたかな。まぁでも、結局、太鼓やDSトレーニングは明確な操作系だし、Operator's Sideは他人がプレイしている様を見れば何をやって何が画面に反映されているのかって事がやっぱりまるわかり、っていう事で共通項があるから、世間一般的にもやっぱりそういうことになってるんだろうなって思うしね。

ここで岩田さんが、これは携帯ゲーム機における任天堂の取り組みでした、と延べて、「前置きが長くなりましたが」と付け加えたうえで、据え置き機における我々の提案です、ということでREVOLITIONのコントローラを電撃発表。

正直、これはブレイクスルーだと直感的に思ったかな。いや、ゲーム機の操作系っていうのは何らかのシミュレートを目的としたり、ある特定の操作系に対して特化することはあっても、汎用操作系としては、ゲーム&ウォッチ任天堂が最初に提示した「両手でホールドして左右の指で独立して操作する」っつー20年間続いたUIを覆したワケだからなあ。今回「ゲームリモコン」って命名されたコイツは、感覚的に操作するためのダイレクトポインティングデバイス(まぁ3次元モーションセンサだな)もウリだが、もっと重要なことは「家族のみんなに自分が関係するモノ」と思って欲しい、というアプローチからデザインされたシンプルかつスティックタイプのリモコン型という形状にあるよな。

岩田さん曰く、だ。「今までゲーム機のコントローラはその形状からどうしても複雑な操作を連想させ、例えリビングのテーブル上に置いてあったとしても「自分には無関係」と思って手にすることすら躊躇われてきたが、今回のこのゲームリモコンはそういう人たちに対して「自分に関係あるもの」としてまずは手にとって貰えるように、ということだそうだ。

ここで岩田さんが使った言葉が、「NDSのように直感的で誰もが同じスタートラインで楽しめることが重要」。さらっとスゴいこと言ってる。リアルタイムで直接聞いていた身としては、チョイ鳥肌たったカンジ。まさに我が家同じ状況じゃん(笑)。要するにスペック競争以外のところで次世代ゲーム機に取り組むっていう企業姿勢をハッキリ宣言したってことだな、と(もちろんREVOLUTIONのスペック自体は明らかにはされてないけど、PS3/xbox360と正面からスペック競争に打って出られるスペックでは無いってのはなんとなくあきらかだしね)。

そこへもってきて、ダイレクトポインティングデバイスってのは巧いこともってきたな、と真面目に思う。身体感覚的に理解できる操作系ってのはその精度をある程度犠牲にすることで誰にでも理解できるUIの典型例になるからな。そもそも精度の問題はゲーム性の部分でいくらでもチューニングできるし、熟練者向けに難易度を上げるにしたって精度でなくともいくらでも上げる方法はあるから、どちらにせよ大きな問題にはならないから、ハードウェア的に実現さえされていれば、実はソフトウェア制作って意味では技術的に大きな障壁はなくスムーズに導入できるってのも大きいな。まぁもちろん、デジタル方向入力(いわゆる十字キーから連なるポインティングデバイス)以来の画期的な操作系と言われたアナログスティックや、コントローラの振動機能ですら、粗製濫造されたソフトで無意味にアナログ入力化されたりやたらめったらブルブル振動されたりしてたいした効果無く思われてきた面もあるから、どういうゲームにどうやって実装するかって問題は当然あるけど、それはもうゲームクリエイターの領域だから外野がどうこういうところじゃねえしなー(笑)。

Classic Controler従来型ゲーム(REVOLUTIONは、任天堂の歴代ゲーム機のソフトウェア資産をダウンロードしてプレイできる、というのもウリだからな)の操作については、ゲームリモコンの拡張端子に接続する「クラシックコントローラ」で対応するってことでフォローも忘れてない。本物だかフェイクだかはわからんが、実際画像としてこんなのもネット上には出てきてたりするな。リモコンがささってる部分の切り込み部分の段差とか、フェイク画像っぽいんだけどね……(苦笑)。

…ってことで会社用レポートの下書きも兼ねて(ぉ

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